バンコクに来てから、
「いつものシャンプーなのに泡立たない」
「洗ったのにギシギシする」
「根元がベタつくのに毛先はパサパサ」
「おまけにニオイも気になる…」
でも、シャンプーが悪いわけでも、あなたが間違っているわけでもありません。 原因は、バンコクの「水」にあります。
💧 日本のシャンプーは「日本の水」で動くように作られている
日本の水道水は、ミネラルが少ない軟水(硬度50〜60 mg/L)。
バンコクの水は、ミネラルが多い硬水(硬度100 mg/L以上)。
| 東京 | バンコク | |
|---|---|---|
| 水硬度 | 50〜60 mg/L | 100 mg/L以上 |
| pH | 中性付近 | やや弱アルカリ性 |
この違いが、シャンプーの「泡立ち」「洗浄力」「すすぎやすさ」のすべてに影響します。
日本のシャンプー、特に人気の「アミノ酸系シャンプー」は、
軟水で最大限のパフォーマンスが出るように設計されているのです。
軟水ならマイルドな洗浄成分でもしっかり泡立ち、泡切れも良い。
だから、保湿成分やシリコーンをたっぷり入れた「高保湿」な処方が成り立つ。
この前提が、バンコクの硬水では根本から崩れます。
🧪 硬水でシャンプーに何が起きているか
硬水に含まれるカルシウムやマグネシウムは、
シャンプーの洗浄成分(界面活性剤)と反応して「金属石鹸」という水に溶けない物質に変わります。
これはシャンプーの成分が「汚れを落とす」前に「水中のミネラルと結合して消費される」ということ。
結果として:
- 泡立ちが極端に悪くなる(洗浄成分が先に消費されるから)
- 金属石鹸が髪の表面に蓄積する(すすいでも落ちない薄い膜になる)
- ギシギシ、ゴワゴワになる(蓄積した膜がキューティクルを覆うから)
これが「いつものシャンプーなのにおかしい」の正体です。
🚫 「もっと優しいシャンプーに変えよう」が逆効果になる理由
髪がギシギシするから、もっと「髪に優しい」アミノ酸系シャンプーに変える。
これ、バンコクでは逆効果になることも…
アミノ酸系シャンプーは硬水に弱い。
もともとマイルドな洗浄力で設計されているので、
硬水のミネラルに負けて、ほぼ泡が立たなくなります。
しかも、落としきれなかった金属石鹸やシリコーンの上に、
シャンプー自体の保湿成分がさらに重なっていく。
「表面はコーティングされているのに、中はスカスカ」という状態が出来上がる。
これが数週間〜数ヶ月かけて蓄積していくので、
バンコクに来た直後は問題なくても、ある時点から急に「合わなくなった」と感じるのです。
🔍 バンコクでシャンプーを選ぶ時の3つのチェックポイント
パッケージの「オーガニック」「ダメージ補修」「無添加」は目安になりません。
裏面の成分表示(Ingredients)を確認してください。
✅ チェック1:キレート成分が入っているか
一番大事なポイントです。
- EDTA(Disodium EDTA / Tetrasodium EDTA)
- フィチン酸(Phytic Acid / Sodium Phytate)
- クエン酸(Citric Acid)
- グルコン酸Na(Sodium Gluconate)
これらは、髪に蓄積した金属イオンを包み込んで洗い流してくれる成分です。
どれかひとつでも入っていれば、硬水対策として意識的に設計されている証拠。
✅ チェック2:洗浄成分が硬水に強いか
成分表の上から5番目以内にある洗浄成分をチェック。
硬水に強い(おすすめ):
- Sodium C14-16 Olefin Sulfonate(オレフィンスルホン酸Na)
- Cocamidopropyl Betaine(コカミドプロピルベタイン)
- Decyl Glucoside(デシルグルコシド)
硬水に弱い(単独使用に注意):
- Sodium Cocoyl Glutamate(ココイルグルタミン酸Na)
- Sodium Lauroyl Methyl Alaninate(ラウロイルメチルアラニンNa)
アミノ酸系が悪いということではなく、
バンコクの硬水ではこれだけだと洗浄力が足りないということです。
✅ チェック3:重いシリコーンが上位にないか
バンコクの高湿度環境では、蓄積しやすい重いシリコーンはトラブルの原因に。
避けたい(成分表の上位にある場合):
- Dimethicone(ジメチコン)
- Amodimethicone(アモジメチコン)
- Cyclopentasiloxane(シクロペンタシロキサン)
問題が少ない:
- PEG-12 Dimethicone など、PEGがついた水溶性シリコーン
🌿 日本のシャンプーを使い続けたい場合のハック
「どうしてもお気に入りのシャンプーを使いたい」——その気持ちはよくわかります。
完全に切り替えなくても、2つのことを追加するだけで状況は大きく変わります。
① 週1〜2回のキレートシャンプー(デトックス)
普段は日本のシャンプーを使い、
週に1〜2回だけキレート成分入りのシャンプーで「デトックス&リセット」する。
蓄積した金属イオンやシリコーンの膜が落ちて、
翌日から日本のシャンプーの保湿成分がまた正常に浸透するようになります。
② シャワーヘッドフィルターの導入
そもそもの水質を良くする、一番の近道。
金属イオンと塩素を物理的に減らすことで、
金属石鹸の生成自体を抑えられます。
バンコクは水の不純物が多いのでフィルターの消耗が早く、
数ヶ月ごとのカートリッジ交換が必要ですが、
これだけでアミノ酸系シャンプーの泡立ちが戻る場合もあります。
③ 仕上げに弱酸性のリンス
洗髪の最後に、クエン酸水(大さじ1を洗面器1杯の水で薄めたもの)を髪になじませる。
キューティクルを引き締めて、残留ミネラルを穏やかに溶かす効果があります。
💡 neveで使っているシャンプーの話
ちなみに、neveで使用しているシャンプーは
バンコクの硬水環境を前提に選んでいます。
3段階で金属イオンを除去する設計:
- 天然クレイ(カオリナイト)がマイナスの電荷で金属イオンを物理的に吸着
- EDDS(生分解性キレート剤)が化学的に金属イオンを包み込む
- EDTA-2Naがさらに残った金属を捕捉
洗浄力は強すぎない:
メインの洗浄成分には硬水に強いオレフィンスルホン酸Naやコカミドプロピルベタインを使いつつ、
アミノ酸系のラウロイルメチルアラニンNaもブレンド。
硬水でもしっかり泡立ちながら、髪と頭皮に必要以上の負担をかけない処方になっています。
加えて、硬水に強い洗浄成分を複数ブレンドし、重いシリコーンは不使用。
バンコクの水で洗っても蓄積が起きにくい処方です。
「成分表を自分で読むのは大変」という方は、
ご来店時に実際にお試しいただけます。
🕊️ さいごに
「シャンプーが合わなくなった」と感じた時、
多くの方が「自分に合うものを探さなきゃ」と新しいシャンプーを次々試されます。
(使い切らないボトルがどんどん溜まっていく…)
でも、本当の原因は「シャンプー」ではなく「水」です。
水が変われば、同じシャンプーでも結果が変わる。
その仕組みを知っていれば、無駄に製品を買い替える必要はありません。
neveでは、バンコクの水質を踏まえた上で
お客様の髪質に合ったホームケアの方法をお伝えしています。
「何を使えばいいかわからない」と思われたら、
お気軽にご相談ください。
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