「これからずっと暗い色で白髪染め続けていくのかな…」
一度はそんな考えが頭をよぎったことはありませんか?
「ハイライト」や「ブリーチ」と聞くと『髪がボロボロになる』と思っていませんか?
実はそんなことありません。
ハイライトやグラデーション(バレイヤージュなど)等の技法で使用するブリーチは薬剤のパワーをコントロールしてあげることで、ダメージを最小限に抑えることができます。
特に白髪染めしている髪を脱色する際はやさしい薬剤を使うことが大切です。
neveではお客様のライフスタイルや、普段のお手入れに合わせたヘアスタイルのご提案をしております。
今回はいつも来て頂いてるお客様の3つのケースをご紹介。
どちらのお客様も長期的に明るくすることで髪の負担を最小限に抑え『白髪染めを卒業』することができました。
参考になれば幸いです。
✔️「もう白髪染めしかできないのかな…」と諦めている。
✔️ヘアカラーにワクワクしない…
✔️過去に「明るくできない」と言われた。
白髪染め卒業って?
卒業と言っても完全にヘアカラー を辞めるのではなく、ダークトーンの「白髪染め」から明るい「ファッションカラー」に戻していくことを目的としています。
簡単にまとめると上記の内容になります。
「自然な地毛のトーンのままが好き」って場合は白髪染めを使った方がしっかり染まり安心かもしれません。
しかし、デメリットにある『続けることで不自然な濃い色になっていく』これがなかなかの曲者…
色が濃くなりすぎることで、光の透過が少なくなり、『ツヤのない黒』に近づいていくことがあります。
ここまで色が入ってしまうと、色を変えたり、明るくすることは困難です。
neveでは白髪染めをされるほぼ全てのお客様に、白髪染めだけではなく、ファッションカラーをミックスして染めています。
これは白髪染め特有の『濃い色』になるのを防いただり、『明るくしたいな』と思った時に最小限の負担でファッションカラーに切り替えることができるからです。(実例は↓下のモデルケースで解説します)
白髪染めのデメリット
- 暗い→色素が濃いため
- 髪が硬くなりパサつく→アルカリが多く含まれているため負担が大きい
- 色が変えられない→色素量が多いため
- 続けることで不自然な濃い色になっていく→髪が光を通さなくなり透明感が失われる
白髪染めのメリット
- 白髪に対しての色持ちが良い
- 地毛(黒髪)との差が少ない
どうやって卒業するの?
「ファッションカラー」に戻すと言ってもどうしたらよいのでしょうか?
ファッションカラーの気になるメリット、デメリットから見ていきましょう。
ファッションカラーのメリット
- 明るい色、鮮やかな色などカラーの選択肢が多い
- 赤みが少なく、透明感のある仕上がりになる
- オレンジっぽい嫌な色になりにくい
- 白髪染めの薬剤に比べ、髪が柔らかくなりツヤが出る
ファッションカラーのデメリット
- 白髪への染まりは薄め(淡い)*カラーデザインによってはメリットになる
- 白髪部分への色持ちが少し短い
卒業するための3つの方法
【方法①】現在の毛先の色に馴染む明るさで、根元を徐々にトーンアップ
今の毛先部分はそのままに、新しく生えてきた根元部分からだんだん明るくしていく方法です。
髪の負担はほとんどありませんが、全体的に明るくなるまで時間がかかってしまいます。
髪の短い方ですと、短期間で明るくなりますが、ミディアム以上の長さがある場合は1年くらいかかってしまいます。
一回での変化は小さいため、明るさを微調整できるのもメリットです。明るさが気になれば次回の時に落ち着かせることもできます。
【方法②】現在の毛先の色をブリーチなど使い、色素を取り除き明るく仕上げる
この方法は、ブリーチで一気に色素を取り除き、希望の色に仕上げることができます。
ブリーチと聞くと『髪がボロボロになる』と思われがちですが、neveではブリーチのパワーをコントロールして髪の負担を抑えています。
ブリーチ部分は時間の経過とともに仕上がりよりもだんだん明るくなります。
約1ヶ月ほどで2トーンほど抜けることが多いので、それを見越した明るさにコントロールしています。*下記のモデルケース参照
特にタイの生活では褪色することが多く、あまり明るすぎるとすぐに金髪になってしまうことも…
オススメはハイライトを白髪の気になる箇所にピンポイントで細かく入れることです。
これにより根元が伸びた時も境目が目立たなくなり、透明感ある明るい色を長く楽しむことができます。
【方法③】①+②の組み合わせ
管理人のオススメは①と②の組み合わせです。
初めてのご来店から3〜4回は根元を徐々に明るくし、毛先の黒と差がでてきたら、毛先を中心にハイライトやグラデーション(エアタッチ)で繋げていきます。
一度ブリーチしておけばカラーチェンジは難しくないので、気分に合わせて色を選ぶことができます。
参照:エアタッチで作るナチュラルグラデーション
どんな人にオススメ?
白髪染めの『卒業』はどんな方にもオススメです。
『白髪=黒く染める』といった先入観も強く残っているようですが、これからは『白髪=明るく活かす』が主流になりつつあります。
ただ、髪の負担やデザイン的な観点から一回の施術でできることが限られる場合も多いため担当美容師としっかり話し合う必要があります。
約半年くらいで希望の色に仕上がるイメージです。
もちろんしっかりご自宅でのケアをして頂くことが大切です。
あなたはどっち?適正チェック!
Q1 白髪は染まって欲しい? A 白髪は染まっていなくても良いが目立たないでほしい →ハイライトとの組み合わせがオススメ。特に白髪が集中しているエリアには細かく丁寧に。 B 白髪は染まってなくても良い →ファッションカラーを中心にした配合で、白髪には馴染むくらいの発色でOK! C しっかり染まってほしい →白髪染めをベース使い、濁りが出ない色をチョイス。特に白髪染め特有の赤み、オレンジみは抑えること!
Q2 髪色をすぐに変えたい? A 一度の施術で変えたい →優しいブリーチで全体的に明るくするのがオススメ。暗い状態から急にハイライトを入れると赤みやオレンジみが綺麗に抜けず、ムラになる可能性も…これまで使用した薬剤などによりできないことがあるので入念な相談や計画が必要。 B 徐々に変化させていければ良い →ブリーチした時に、色素が残りにくいヘアカラーに切り替え、時期をみてハイライトやグラデーションを。 根元に使う色や、ヘアカラーの塗布技術が非常に重要なため信頼できる方と計画を立てていきましょう!
Q3 ご自宅でのお手入れは? A 自宅でヘアケアは苦にならない →明るい髪色はツヤが命!基本の保湿&毎日のドライヤーがポイントです。日々のお手入れで色持ちも大きく変わります。 B 出来るだけ簡単な方がいい →ブリーチを使わない施術がオススメ!深みのある色を選んであげれば色持ち&ツヤ感アップです。
Q4 髪色をどう見せたい? A 明るい筋感をハッキリ見せたい →ハイライトでしっかり明るく!ヘアデザインに合わせたハイライトで毛流れを綺麗に見せたり、立体的な動きを表現することができます。巻き髪や束ねることが多い人にも◎ B 全体を明るく見せたい →毛先に向かって明るくなるグラデーションカラーがオススメ!ツヤ感を表現できるのでシンプルなスタイルも引き立てます。ボブ〜ミディアムからロングヘアまで幅広く取り入れやすいカラーです。
あなたに合ったヘアカラーは見つかりましたか?
ライフスタイルや普段のお手入れ方法などでも適性は変わってきます。
明るくしたけど、手入れができない!なんてことにならないよう相談しながら選んでいきましょう。
白髪染めを辞めるまでのプランを立ててみよう!
では実際のお客様の例を見ながら『白髪染め卒業』までのプランを考えてみましょう。
髪の長さにもよりますが、3〜6ヶ月くらいで無理なく移行すると髪の負担が少なく、ツヤを維持しながら明るくすることができます。
モデルケース①
初回のご来店:8ヶ月前 最初の状態:セルフカラーで暗く染まった状態 これまでの工程:初回来店から4ヶ月は根元を徐々に明るく、毛先はそのままに。5ヶ月目にハイライト。自然に毛先があかるくなり、初回から約8ヶ月後に白髪染め卒業。 ハイライト回数:1回
【ハイライトを入れる前の状態】
毛先が暗く、光が透けないため重たい印象になっています。
根元は4ヶ月間、明るい白髪染めを使って染めてきたのでやや明るくなっています。
【ハイライトで脱色した直後】
ブリーチしたそのままの状態です(仕上がりではありません笑)
4ヶ月間明るめの白髪染めを使用した根元〜中間は綺麗に色が抜けましたが、セルフカラーの入った毛先が暗いままです。
色を重ね馴染ませていきます。
白髪の生えてきているところを狙って、細かくハイライトを配置するとで派手にならず自然に仕上がります。
【1回目のハイライト&カラー仕上がり】
色が馴染みビフォアに比べ自然な明るさが出ました。色抜けを考え、仕上がりはやや落ち着いた印象に調節しています。
【ハイライトから3ヶ月、白髪染め卒業】
毛先のハイライト部分が徐々に明るくなってきたことで、根元の白髪と繋がり天然のハイライトのように馴染み始めました。
このまま白髪へのカラーを薄めていくと、自然な透明感が生まれ根元の境目も目立たなくなります。
色味もアッシュ系ブラウンで相性◎
【比べてみました】
上はまだハイライトを入れてない状態。
下はハイライトを入れて3ヶ月。明るくなったハイライト部分が白髪と馴染み始めた状態。
自然な明るさと透明感が出てきました。
モデルケース②
初回のハイライト:3ヶ月前 最初の状態:明るめの白髪染めで根元のカラーを継続していた これまでの工程:5ヶ月前から徐々に明るく。3ヶ月前に初めてのハイライト。その2ヶ月後にハイライト追加と白髪染め卒業。 ハイライト回数:2回
【ハイライト施術前】
明るめの白髪染めを使い自然なトーンで染めた状態。
毛先に向かって褪色がみられ、やや明るくなっています。
【1回目のハイライト仕上がり】
表面を中心に細めのハイライトで少しトーンアップ。
【1回目のハイライトから3ヶ月、2回目のハイライト施術前】
脱色した毛先は明るくなりコントラストが出てきました。
【2回目のハイライト施術後、白髪染め卒業】
1回目よりもコントラストを強調し、ハイライトもやや太くとっています。
よりはっきりとした仕上がりになり、全体的にも明るさを感じやすくなります。
【動画】
まとめ
いかがでしょうか?
白髪にお悩みの方に少しでも参考になれば幸いです。
neveでまたヘアカラーで髪の色の変化を楽しんで頂きたい思いから『白髪染め卒業』を勧めています。
一度の施術で強引に変化をつけすぎるよりも、だんだん明るく鮮やかにしていく方が付き合いやすいように思います。
今回はハイライトを使い、暗かった毛先を明るくする方法をとっていますが、様々なやり方があるので髪の状態に合わせて選びましょう。
きっとあなたにピッタリなヘアカラーが見つかります。
それでは素敵なヘアカラーライフを!