前回のシルバーヘアへの移行の記事も多くの反響を頂きました。
気になているけどどう取り入れたら良いか分からない方も多いかと思います。
「なんとなく気になったら染めていたけどどうしたら良いか分からない…」
「明るくしたいけど何が似合うか分からない…」
そんなご質問もたくさん頂いております。
さて今回は、前回の施術からちょっとイメージを変えたのでご紹介致します。(いつもありがとうございます!)
✔️白髪染めしてるけどこのままずっと続けるの?
✔️ダークブラウン以外の色も試してみたい…
✔️髪が暗く不自然な印象に見える。
シルバーヘアへの移行について
シルバーヘアとは白髪を活かしたヘアスタイル全般を差す言葉です。
活かし方も白髪の割合によって変わります。
①白髪染めの間隔を延ばすことができる
濃い色(暗い色、ブラックやダークブラウンなど)で染め続けている場合、根元の白髪が伸びてくると目立って感じやすいです。
これは暗い色に囲まれた明るい色がより強く感じる目の錯覚が原因です。
目の錯覚あれこれ
突然ですが、ここでクイズです。
さて下の画像を見比べてみてください。
囲まれた内側のグレーの正方形はどれが一番暗く、どれが一番明るいでしょうか?
正解は『どれも同じ明るさ』です。いじわる問題ですみません。
よくあるクイズですが、髪の色に近づけて作ってみました。
白だとわかりにくいのでグレーですが、淡い色で囲んだ方(二段目左)が馴染んでいますね。
厳密には明るい暗いと言うより、色の『強さ』と言った方が正しいかもしれません。
続いて、こちらはハイライトの配色を模したイラストです。
白いラインはどのように見えるでしょうか?
デザインとしてはどれも面白いのですが、『白を目立たせない』と考えた場合には3番目が馴染んでいます。
黒い外枠さえブラウンに見えますね。笑
これが目の錯覚です。
ヘアカラーやメイクに限らず、この世の中にあるデザインと呼ばれるものは全てこれらの技法を応用しています。
あまりに生活に溢れているためここでは割愛しますが、例えば踏切や工事現場の『黒と黄』はお互いを引き立てあう色なので目線が引っ張られますよね。
ハイライトなどの技法もこの特性を活かし、白髪に目線が行かないようにすることが目的です。
②色を楽しむことができる
せっかくの美容室なのに通うことが義務的になっていませんか?
美容室は髪型や色を変えてあなたをより綺麗に変身させてくれる場所です。
どうせなら色の変化も楽しんでみましょう。
③艶がでる
暗い白髪染めにはたくさんの『色素』が含まれます。
これは白髪を黒く染めるための多量の色が必要だからです。
しかしこの『色素』が何度も重なり入ることで髪の透明感は失われます。
髪内部の色素量が多くなり、光が通り抜けなくなった状態ですね。
淡い色味の方がより自然で、光に透けやすい性質を持ちます。
暗く染めるほど色は艶を失い、白髪は目立つ悪循環を生み、染めてから2週間で気になる!なんてことに。
【比べてみよう】前回の仕上がり
ややグレイッシュなベージュ系の色で調節。
根元が伸びても境目が気にならないようになっています。
【カラーチェンジ】今回の仕上がり
今回は毛先まで色を調節。
徐々に抜けていくことも計算に入れ、明るくなっても綺麗に透き通るように。
色はアメジストシルバーで、褪色後はラベンダー系の色味が抜けて淡いベージュに戻ります。
前回のグレイッシュなベージュと比べると深みが出るのツヤを感じやすくなります。(色に重みがでるためです)
この状態で自然光に当たると灰色っぽく透けてくれます。
ベージュ系はニュートラルな色味なので、様々なカラーチェンジに対応可能です。
まとめ
いかがでしょうか?
前回の記事からの続編ということで、気になるカラーチェンジについての解説でした。
注意点としてはこれまでずっと『暗い色』を継続されていた髪はすぐに明るくできません。
少なくとも2回くらいはハイライト(またはバレイヤージュやグラデーション)などブリーチを使用した施術が必要となります。
急なブリーチは髪の負担となるため、徐々に色抜けしやすい白髪染めに移行し、ダメージの少ないブリーチで綺麗に明るくしていくことでツヤツヤの髪が手に入ります。
長期的な計画が必要なので、必ずいつもの担当美容師さんに相談してから行ってくださいね。
初めてのお客様へ
申し訳ございません。当店では初めてご来店頂くお客様へのハイライトなどのブリーチを使った施術をお断りする場合があります。
お客様がこれまで使用されてきた薬剤や髪の履歴が正確に分からないとご希望の仕上がりにならなかったり、髪に負担をかけてしまうことが予想されます。
髪は一度でも傷んでしまうと元に戻すことはできず、どんなヘアスタイルも綺麗にまとまらなくなります。
当店の考え方として髪の負担は最小限に、今できる一番良いヘアスタイルをご提案させて頂きます。
誠に勝手ではありますが、美しい髪を守るためにもよろしくお願い致します。